「人工社会 −複雑系とマルチエージェント・シミュレーション−」
【人工社会】 |
人工社会
複雑系とマルチエージェント・シミュレーション
Joshua M. Epstein and Robert L. Axtell 著
服部 正太、木村香代子 訳
株式会社 構造計画研究所 発行
共立出版株式会社 発売
ISBN4-320-09728-9
\3,600
【紹介】
本書は、米国ブルッキングス研究所に所属するJoshua M. Epstein氏およびRobert Axtell氏によるGrowing Artificial Societiesの全訳である。副題Social Science from the Bottom Upが示すように、従来の社会科学の方法論をこえた、個別エージェントの行動ルールをつみあげた形のシミュレーションモデルをSugarscapeと名付け、新しい社会科学分析の方法について論じている。本書は、モデルの概念的な説明から説き起こし、モデルにおける生と死、文化の問題、経済の課題、疫学分野でのシミュレーション事例を取り上げ、最後に今後の方向性を示唆した注目すべき著作である。
【書評】
"「人工社会 −複雑系とマルチエージェント・シミュレーション−」は社会科学の研究史上、画期的な書物である。商業取引、交戦、交配、文化、疾病といったさまざまな活動のダイナミックな相互作用を、統一したフレームワークで分析することで、エージェント・ベースのコンピュータ・シミュレーションのポテンシャルを鮮やかに実証し、学問の境界を打ち破ったといえる。これは人々に感銘を与えずにはおかない見事な偉業であろう。"
--- Robert Axelrod, University of Michigan
"今、コンピュータ・シミュレーションは科学の境界に変化を与えている。「人工社会 −複雑系とマルチエージェント・シミュレーション−」は、商業、繁栄、戦争といった、代表的な社会文化的現象が、個体の単純な行動から、どのようにして発現するのかという不可解な問題の答えを示した。この愉快な謎とき本は、21世紀の社会科学においてスタンダードとなるであろう実践的研究の先駆けである。 --- John L. Casti, Santa Fe Institute ? "EpsteinとAxtellは、統合化された社会科学の理論的ビジョンをエキサイティングに展開しており、それは単純明快で基礎的なことをベースに立論されてる。
" --- Sidney G. Winter, The Wharton School, University of Pennsylvania
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