Minitab News Letter 2017/08

先月号のニュースレターでは、統計編と題して統計メニューの品質ツールに追加された新機能を2つご紹介いたしました。先月ご紹介した機能についてはこちらをご覧ください。

今回は、[実験計画法(DOE)]に追加された以下の新機能をご紹介いたします。


1.決定的スクリーニング計画

■ 決定的スクリーニング計画とは?


そもそも、スクリーニング計画とは実験プロセスの初期段階で、少ない実験回数で特に重要な因子を特定するための実験計画です。Minitabに搭載されているスクリーニング計画には次の計画があります。


  1. 二水準一部実施要因計画
  2. Plackett-Burman計画
  3. 決定的スクリーニング計画

このうち、「決定的スクリーニング計画」がMinitab 18の新機能となります。今までのスクリーニング計画と大きく異なる点は、主効果だけでなく、一部の二乗項と二因子交互作用を明らかにすることができる点です。多くの因子の中から特に重要な因子を見つけたいが、実験回数は極力少なくしたい。しかし、主効果だけでなく二乗項や二因子交互作用についても調査したい、という場合にお使いいただける機能になっております。

参考リンク: 決定的スクリーニング計画 Minitab 18 サポート



■スクリーニング計画の作成手順


  1. メニューから [統計] > [実験計画法(DOE)] > [スクリーニング] > [スクリーニング計画の作成] を選択

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ここで、上記の画面で次の項目を設定します。


  1. 因子数を選択(2~48因子まで選択可能)
  2. [計画]をクリックし、反復数、ブロック数を選択
  3. [因子]をクリックし、因子名、データタイプ、値を入力

ここまで設定し、[OK]を選択するとワークシートにスクリーニング計画が作成されます。


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今回は、6因子の反復回数2回の実験を作成しました。実際には、この後実験データを収集し、観測値をワークシートの空の列(例えば、C11列)に入力し、実験結果を分析します。


なお、スクリーニング計画は因子数によって実験回数が決まります。

参考リンク: 利用可能な決定的スクリーニング計画 Minitab 18 サポート



■スクリーニング計画の分析手順


  1. メニューから [統計] > [実験計画法(DOE)] > [スクリーニング] > [スクリーニング計画の分析] を選択

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ダイヤログボックスの[応答]に収集したデータを選択します。次に[項]から、モデルに含める項を指定します。例えば、下図のように、[線形項+二乗項]を選択した場合、選択された項には全ての主効果とその二乗項が入ります。


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■結果の解釈


次のような結果が得られたとします。


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現在のモデルに含んでいる項の標準化効果(t値の絶対値)は青いバーで表示されます。グレーで表示される標準化効果はモデルに含まれていない項のものです。そして、赤い点線が有意水準 0.05 を標準化効果の次元に変換したものです。


この図は、AとDの主効果が応答に対して統計的に有意であることを示しています。二因子交互作用CEと二乗項GGも有意であることが分かります。(それらを構成するC、E、Gの主効果は有意ではありませんが、階層モデルにするためモデルに含めています。そのため、青いバーで表示されています。)


分析者は有意な因子について追加の実験を計画することで、さらに詳しい情報(最適な製造条件等)を得ることができます。


2.DOEにおける効果の可視化

■DOEにおける効果の可視化


Minitab 18から、先に見た効果のパレート図を一般完全実施要因計画と応答曲面計画でも使えるようになりました。それらの計画手法においても、視覚的に有意な因子を特定することができます。


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■まとめ


今までのスクリーニング計画に比べ、決定的スクリーニング計画は初期段階での使い勝手が良い計画です。効率的に二乗項・二因子交互作用を調べることができます。また一般完全実施要因計画と応答曲面計画の分析における効果の可視化は、分析の時間短縮やミスの軽減だけでなく、周囲への説明性の向上にも繋がります

Minitab 18でDOEに追加された機能はまだございますので、来月号で引き続き詳しく紹介していきます。


[ 2017.8.31 from Y.Itoh ]